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ドラゴン・ティアーズ 龍涙―池袋ウエストゲートパーク〈9〉  著:石田 衣良

ドラゴン・ティアーズ 龍涙―池袋ウエストゲートパーク〈9〉  著:石田 衣良

内容は、
時給300円弱。茨城の“奴隷工場”から19歳の中国人少女が脱走した。
彼女が戻らないと、250人の研修生は全員が強制送還される。
タイムリミットは1週間。捜索を依頼されたマコトは、
チャイナタウンの裏組織“東龍”に近づく。
彼女の事情を知り、板ばさみになり悩むマコト。
万策つきた時、マコトの母が考えた秘策とは。
(Amazon参照)


池袋ウエストゲートパークのシリーズもこれで第9作品目!!
いや~長いシリーズですね!

今回は
・キャッチャー・オン・ザ・目白通り
・家なき者のパレード
・出会い系サンタクロース
・龍涙──ドラゴン・ティアーズ


の4つの中短編が掲載されています。

「キャッチャー・オン・ザ・目白通り」は
オネエ系のテレビタレントが働く美容サギに騙された被害者の為にマコトが奔走する内容で、
Gボーイズのキングことタカシと一緒に小気味良く解決していきます。

「家なき者のパレード」
ホームレスを襲う謎の事件。少しずつ見えてくる事件の全貌の見せ方が巧みで
短い内容の割に読み応えたっぷりです

「出会い系サンタクロース」
この中で1番ホッコリできる内容で、ギャンブル依存の母親の借金で
出会い系カフェで働かされる少女に恋した、彼女いない歴=年齢のサラリーマンが恋して・・・
石田さんが得意とする(?)恋愛物です!

「龍涙──ドラゴン・ティアーズ」
本書のタイトルにもなっている本作は、
タイトルにもなるぐらい見事な出来!
今や飛ぶ鳥を落とす勢いの中国と日本の不思議な仕組み、
資本主義が生む悲劇など
本作のキモでもある当時の社会情勢などを盛り込んだ
見事な作品です。
そしてラストの展開には思わずビックリ!!
「そんな展開アリですか!?」って思わず目を見開いてしまいました!!


このシリーズが出て読む度になんだか、
あ~池袋に戻ってきたな~って感じにさせられるから不思議です。

特にマコトやタカシ、サルなどお馴染みの登場人物が出てくる度に
昔懐かしい友人に出会ったような気持ちにもさせてくれます。

オススメできる安定感のある1冊です。

ドラゴン・ティアーズ 龍涙―池袋ウエストゲートパーク〈9〉  著:石田 衣良_a0114618_2213131.jpg


★★★★★ 星5つです!
過去のレビューリストはコチラ

「Piece of Life~日常の欠片~HP版」はコチラ
by ks-1518 | 2011-09-12 02:22 | 読書


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