父と暮せば 著:井上ひさし内容は、
「うちはしあわせになってはいけんのじゃ」
愛する者たちを原爆で失った美津江は、
一人だけ生き残った負い目から、
恋のときめきからも身を引こうとする。
そんな娘を思いやるあまり
「恋の応援団長」をかってでて励ます父・竹造は、
実はもはやこの世の人ではない―。
「わしの分まで生きてちょんだいよォー」父の願いが、
ついに底なしの絶望から娘をよみがえらせる、魂の再生の物語。
(Amazon参照)戦争と原爆をテーマにした戯曲で、
大筋のストーリーは主人公の女性の恋模様を背景に
戦争と原爆について描いています。
本作で伝えたい事は色々とあって、
それを僕自身巧く表現できないのが歯がゆいんですが、
僕自身に響いたのは冒頭に語られる
「日本人が加害者となってアジアに侵略したことは詫びるが、
だからといって原爆投下を正当化できる要素は全くない」
この一言。
世界で唯一の被爆国でる日本人が
核兵器の恐ろしさというものを風化させてはいけないの一点です。
欧米でも高評価の戯曲ですが、
日本人なら読んでおきたい1冊です。
★★★★★ 星5つです!
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