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夜の国のクーパー 著:伊坂 幸太郎

夜の国のクーパー 著:伊坂 幸太郎

内容は、
「ちょっと待ってほしいのだが」私はトムという名の猫に話しかけた。
猫に喋りかけていること自体、眩暈を覚える思いだったが致し方ない。
前には猫がおり、自分は身動きが取れず、
しかもその猫が私に理解できる言葉を発しているのは事実なのだ。
目を覚ましたら見覚えのない土地の草叢で、蔓で縛られ、
身動きが取れなくなっていた。
仰向けの胸には灰色の猫が座っていて、
「ちょっと話を聞いてほしいんだけど」と声を出すから、
驚きが頭を突き抜けた。
「僕の住む国では、ばたばたといろんなことが起きた。戦争が終わったんだ」
(Amazon参照)


読み始めは中々集中できませんでしたが、
中盤から後半にかけてグイグイと惹きこまれました!

まさに伊阪ワールド全開で、

イメージとしては
デビュー作の「オーデュボンの祈り」×「ゴールデンスランバー」といった感じで
まさに真骨頂です!

異世界に普通の日本人が迷い込む寓話的ファンタジーを

3人称で語られる話で、

劇中に
「真実を疑え」、と繰り返し語られるんですが、
真実だと思っていた(思いこんでいた)ある事柄は
登場人物だけじゃなくて読者も騙されて、
僕は読んでいて、思わずグッと来ました。

帯にある
これは猫と戦争、そしてなにより、世界の秘密のおはなし
はまさに言い得て妙で、中身を巧く表しています。

オススメの作品です。

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★★★★★ 星5つです!
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「Piece of Life~日常の欠片~HP版」はコチラ
by ks-1518 | 2015-05-08 00:00 | 読書


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